アイデアソンとは?メリットや実施する際の進め方を解説

新規事業を立ち上げるためには、新たなアイデアの創出が必要不可欠です。また、柔軟なアイデアは企業の成長や発展に大きな影響を与えます。
しかし、社内で話し合ってもなかなか斬新な発想が生まれない・アイデアがマンネリ化しているといった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

そこで役に立つのが、「アイデアソン」と呼ばれる手法です。アイデアソンでは、社内外のさまざまな人材を集めて、自由に意見を出し合ってアイデアを作り出していきます。
しかし、アイデアソンはもともとIT分野で用いられてきた手法のため、まだ認知度は低いというのが現状です。

そこで本記事では、アイデアソンの概要やメリット、実施する際の具体的な手順について解説しています。行政や企業の成功事例もあわせて紹介していますので、画期的なアイデアを生み出し、新規事業の成功につなげたいという方はぜひ参考にしてください。

目次

1.アイデアソンの概要

1-1.アイデアソンとは?

アイデアソンとは、特定のテーマについてグループに分かれてアイデアを出し合い、制限時間内にブラッシュアップを重ねて最終的な結果を競うワークショップ型のイベントです。
「アイデア」と「マラソン」を掛け合わせた造語で、マラソンのように次々とブラッシュアップを繰り返してアイデアの精度を高めていくようすを表しています。

誰でも参加できるオープンなものから企業内で行うものまで、用途に応じてイベントの規模が異なる点が特徴的です。アイデアソンはさまざまな人が集まってディスカッションをすることで、自由な発想に基づいた多様なアイデアが集まりやすい点から、新規事業の開発や課題解決において近年注目を集めています。

1-2.ハッカソンとの違い

ハッカソンとは、プログラマーやデザイナーといった技術者が集まり、グループに分かれて制限時間内でプログラム開発に取り組むイベントです。
アイデアソンと同じように、「ハック」と「マラソン」を掛け合わせた造語で、IT系ベンチャーが発祥とされています。グループごとに作業をする点や制限時間を設けて成果を競う点はアイデアソンと同じですが、参加できるのは技術者のみな点が大きな違いです。

もともとアイデアソンは、ハッカソンをするための事前準備として実施されていましたが、IT業界以外にも適用できることから現在はアイデアソンのほうが認知を高めています。

1-3.ワークショップとの違い

ワークショップとは、参加者が主体となって取り組む体験型のイベントです。アイデアソンと非常に似ていますが、講師役の存在に大きな違いがあります。
ワークショップでは専門知識を持った講師が参加者に教えながら作業を進めますが、アイデアソンは明確な講師役を設定しないケースが一般的です。参加者自身がファシリテーターやアドバイザーとなり、主体性を持ってイベントを実施します。

2.アイデアソンが生まれた背景

アイデアソンは、1990年代にアメリカのITベンチャー企業を中心に誕生しました。
もともとはハッカソンを成功させるための事前準備として、アイデアを集めることを目的として開催されたのがきっかけです。

2000年代に入ってからは、IT企業以外の業種でもアイデアソンが実施されるようになり、さまざまなイベントが盛んに開催されました。
ハッカソンと比べて参加のハードルが低く多様なジャンルで活用できることから、現在はアイデアソンが単独で実施されることもあります。

3.アイデアソンを実施する目的

3-1.新規事業のアイデア創出

アイデアソンでは多様な参加者が集まるため、さまざまな視点から自由な発想が生み出されます。
そのため、新規事業につながるような新しいアイデアを考える際や、事業における課題を発見する際に役立ちます。さらに新規事業だけでなく、既存事業を発展させるための改善策を見つけたり、社会における課題解決につなげたりする場合にも効果的です。

3-2.多様な参加者とのコミュニケーション

アイデアソンは、IT技術者だけでなく職種や専門分野にかかわらず誰でも参加できるイベントです。
また、グループに分かれてディスカッションをするため、初対面の相手でも深い討論ができます。普段は接点のない参加者とコミュニケーションを取ることができるため、新たな交流や共創体験につながります。

3-3.従業員のスキルアップ

アイデアソンは講師役が存在せず、参加者が主体となって取り組むイベントです。
制限時間内にアイデアを出し合い、ブラッシュアップを繰り返す必要があるため、ディスカッション力や論理的思考が養われます。
また、さまざまな参加者と交流することで、コミュニケーション能力アップも可能です。このようにアイデアソンはスキルアップにつながるため、従業員の教育の一環として実施されることがあります。

4.アイデアソンのメリット

4-1.誰でも参加しやすい

アイデアソンの最大のメリットは、誰でも参加しやすい点です。
ハッカソンのように参加者が限定されていないため、さまざまな人材が集まって多様なアイデアを出し合うことができます。企業内で開催する場合も、普段は接点のない部署や役職の従業員と交流ができる良い機会になるでしょう。また、アイデアソンは参加者が集まりやすいことから、開催までのハードルが低い点も魅力です。

4-2.より多くのアイデアを生み出せる

アイデアソンは多様な参加者が集まることから、より多くのアイデアが誕生する可能性があります。
さまざまな職種・経験・スキルを持った人材が自由に意見を出し合うため、異なる視点から新鮮な発想をもたらせます。部署内や社内だけでのアイデア創出が行き詰まっている場合は、外部の人材を招いてアイデアソンを実施することで、ユニークなアイデアを生み出しやすくなるでしょう。

4-3.ディスカッションスキルが身につく

アイデアソンでは制限時間の中でアイデアのブラッシュアップをするため、効率よく建設的に議論を進められます。
また、ブレインストーミングの要領で実施することから、アイデアを否定されることなく自由な発想で意見を出し合えます。アイデアソンの良質なディスカッション経験を通じて、参加者のディスカッションスキルの向上が期待できるでしょう。

4-4.従業員の主体性や自発性が養われる

アイデアソンでは少人数のグループに分かれて議論をするため、普段は自分の意見を述べる機会がない従業員でも自然とアイデアを発信しやすくなります。
新規事業や社会といったテーマを自分ごととしてとらえることで、主体性を持って課題解決に取り組む姿勢が育まれるでしょう。また、アイデアソンを開催する過程で達成感やモチベーションが生まれるだけでなく、目的を達成するための自発性が養われます。

5.アイデアソンのデメリット

5-1.1回だけでは新規事業につながりづらい

アイデアソンではさまざまなアイデアが生まれやすいものの、1回開催しただけでは新規事業につながらないケースが一般的です。
また、1回あたりの時間が短く参加者の知識に差があるため、有益なアイデアが出てこないことも少なくありません。
本来の目的を達成するためには、費用や労力がかかるものの何度か繰り返しアイデアソンを開催する必要があります。

5-2.初心者だけでは取り組みづらい

アイデアソンを成功させるには、参加者全員が開催の目的やアイデアソンの概要を正しく理解したうえでディスカッションに取り組むことが必要です。
しかし、アイデアソンに慣れていない人たちだけでイベントを進めてしまうと、議論が迷走して有益なアイデアに辿り着かない可能性があります。アイデアソンの認知度はまだ低いため、開催する前にアイデアソンについて正しく理解しておくことが大切です。

5-3.認知度は高いとはいえない

アイデアソンは新規事業の開発や人材育成の面で注目を集めているものの、まだ一般的な認知度や知名度は高いとはいえません。
とくにIT業界以外では、アイデアソンのメリットだけでなく存在自体が知られていない可能性があります。そのため、参加者を募集してもなかなか集まらないことや、そもそも開催の承認が下りないことが問題につながりやすくなります。

5-4.アイデアを実現できないこともある

アイデアソンで優れたアイデアが生まれたとしても、必ずしも実行できるとは限らない点に注意が必要です。
理論上は新規事業につながる可能性があっても、コストや組織体制によっては却下されることがあります。アイデアソンには参加者同士の交流や主体性の確立などさまざまなメリットがあるため、総合的に見た開催の判断が大切です。

6.アイデアソンを実施する際の手順

6-1.テーマを選定する

アイデアソンを開催する際、まずはテーマを選定します。
テーマが定まっていないと具体的なアイデアが出てこなくなってしまうため、ある程度具体的に前提条件を決めておくのがおすすめです。

ただし、テーマを絞りすぎると参加者が限定されてしまい、アイデアの幅が広がりませんので注意してください。
また、あらかじめ「何のためにアイデアソンを実施するのか」を明確にする必要があります。
目標がはっきりすることで、参加者が主体性をもって取り組みやすくなるでしょう。

6-2.参加者を募集する

テーマが決定したら、参加者の募集をします。
多様なアイデアを出してもらうには、より多くの参加者の募集が大切です。開催目的や規模に合わせて集客方法や選考方法をあらかじめ決めておくとよいでしょう。

たとえば社内メンバーだけで開催する場合、社内メールやミーティング、朝礼などで従業員に伝達するケースが一般的です。
一方で外部からも参加者を集める場合は、WebサイトやSNSを活用すると多くの人の目に届きやすくなるでしょう。

6-3.チーム分けを行う

参加者が決定したら、当日ディスカッションするチームを分けます。
アイデアソンで効率よくアイデアを出し合うためには、1チームを5〜6人ずつ配置するのが理想的です。1チームの人数をあまりに多くしてしまうと、収集がつかなくなるおそれがあるため注意してください。

また、参加者をチームに割り振る際は、職種・部署・年齢などが偏らないようにすることも大切です。さまざまなバックグラウンドを持った人材でチームを構成することで、多様なアイデアが生まれやすくなるでしょう。

6-4.アイデアソンの前提情報を共有する

アイデアソン当日は、ディスカッションを始める前にアイデアソンの前提情報を共有しておきましょう。
アイデアソンはまだ認知度が低いため、初参加の人が多いことが予想されます。イベントをスムーズに進めるためにも、アイデアソンの概要や具体的なルール、「何のため実施するのか」といった目的をあらかじめ全員に説明することが大切です。
参加者同士の認識ズレを防ぐほかにも、トラブルの軽減に役立ちます。

6-5.テーマの説明を行う

アイデアソンの前提条件を共有したら、今回のテーマについても事前に説明をしておきましょう。
アイデアソンには多様な人材が集まることから、参加者によってテーマについての認識や理解度が異なる可能性があります。この状態で議論すると方向性がズレやすくなるため、テーマの課題や目指すべきゴールを全員に共有するようにしてください。
また、専門家を招いてテーマに関する講座を開催し、具体的な知識や前提条件を学んで共通認識を揃える方法もおすすめです。

6-6.アイスブレイクを実施する

アイデアソンやテーマに関する情報共有が完了したら、ディスカッションを始める前に各チームでアイスブレイクを実施するとよいでしょう。
最初は緊張している参加者も多いため、自己紹介や雑談などでリラックスしてもらうと議論が円滑に進めやすくなります。
また、簡単なゲームをして思考の柔軟性を高めておくのもおすすめです。

6-7.アイデアを出し合う

アイスブレイクが完了したらディスカッションに移り、グループごとにアイデアを出し合います。
この段階では、より多くのアイデアを出すことを目的としているため、ブレインストーミング形式で自由に意見を出し合うことが大切です。アイデアを本当に実現できるかどうかは重要ではないため、意見の否定や批判は避けましょう。
また、あらかじめ制限時間を設定しておくと、途中で議論がだらけることなく活発にディスカッションを進めやすくなります。

6-8.アイデアを絞り込む

アイデアを大量に出したら、その中でもとくに優れたアイデアを絞り込んでいきましょう。
アイデアの絞り込みは「実現可能性が高い」「ほかにはないオリジナリティがある」といった基準で行うのが一般的です。
選択するアイデアは複数でも問題がありませんが、あまりに多すぎるとブラッシュアップの時間を十分に取れなくなるため注意してください。ある程度アイデアを絞り込んだら、実際に紙などに書き出して可視化することをおすすめします。

6-9.アイデアをブラッシュアップする

アイデアを絞り込んだら、プレゼンテーションに向けてアイデアのブラッシュアップをします。「アイデアを実現するにはどうすればよいか」「どこを改善する必要があるのか」といった観点から、さらにディスカッションを重ねていきましょう。
同時に、グループ内で発表者を決め資料作成を進めていきますが、パソコンのスライドショーだけでなく模造紙を活用する方法も効果的です。

6-10.チームごとにプレゼンテーションを行う

アイデアのブラッシュアップが完了したら、各チームの代表によるプレゼンテーションを実施します。
このとき、発表者だけでなくチーム全員がアイデアについて具体的に理解しておくことが大切です。
また、オーディエンス側は発表されたアイデアについて批判しないことも重要といえます。

6-11.審査を実施する

全グループの発表が終わったら、審査員はそれぞれのアイデアについて審査を実施し、各チームに対して講評します。
最も優れたアイデアは、新規事業の創出や既存事業の改善につながるようさらにブラッシュアップを重ねていくとよいでしょう。

ただし、優勝グループのほかにも、今後のヒントになるアイデアが多く含まれている可能性があります。すべてのアイデアを共有し、いつでも見返せるように整えておくことをおすすめします。

7.アイデアソンにおける主な役割

7-1.運営事務局

運営事務局は、テーマ選定・参加者の募集・会場設営・当日の受付対応など、アイデアソンの運営全般を担当するのが役割です。
そのため、テーマを選定する前に最初に決めておく必要があります。社内でアイデアソンを開催する場合、各部署に対して運営の募集をするとよいでしょう。また、上司やマネージャーが運命事務局のメンバーを直接指名・推薦するのもおすすめです。

7-2.専門家

専門家は、アイデアソンの参加者に対してテーマの説明をするのが役割です。
アイデアソンの参加者によっては設定されたテーマの知識や情報が乏しいことも多く、議論が円滑に進まなくなるケースも少なくありません。そこでテーマに関する専門知識を持った人材に専門家として参加してもらい、事前の情報共有や議論のサポートをお願いするのが効果的です。
専門家は社内の関連部署から選ぶだけでなく、外部のコンサルタントなどに依頼する場合もあります。

7-3.審査員

審査員は、各グループから発表されたアイデアに対して最終的に審査するのが役割です。
「実現性の高いアイデアはどれか」「自社の事業でも活用できるか」といった観点から、最も優れたアイデアを選出します。
アイデアの審査にはビジネスに関する深い知見が求められるため、経営層や外部のコンサルタントなどが適任といえるでしょう。

7-4.メンター

メンターは、アイデアソンを円滑に進めるために参加者のサポートをするのが役割です。
後述のファシリテーターと同様、講師役に該当します。なかでもメンターは、全体の流れに気を配りつつ参加者と対話しながらアイデアを引き出したり、困りごとがあればアドバイスをしたりすることが必要です。
そのため、アイデアソンの参加経験が豊富な人材が適任といえるでしょう。

7-5.ファシリテーター

ファシリテーターは、アイデアソン当日の司会進行や参加者のディスカッションのサポートをするのが役割です。
講師役として参加者にアドバイスしながら、スムーズに進行できるよう全体をフォローする必要があります。
また、参加者の間に立つ機会も多く、グループ内で出たアイデアを整理しながらディスカッションを促進する役割が求められます。

8.アイデアソンを成功させるためのポイント

8-1.開催目的やゴールを明確にしておく

アイデアソンを実施する前に、開催する目的を定めてゴールを明確にしておくことが重要です。
なぜアイデアソンに取り組むのかが明確でないと、ディスカッションの軸がブレやすくなってしまい、思うような成果を得られない可能性があります。「アイデアソンを通じて解決したい課題は何か」「新たなアイデアによってどういう状況を目指したいのか」をあらかじめ整理することで、参加者のモチベーションも高まりやすくなるでしょう。

8-2.幅広く参加者を集める

アイデアソンの大きな強みは、多様な人材が集まることで新しいアイデアを生み出しやすくする点にあります
そのため、アイデアソンを開催する際はできるだけ幅広く参加者を集めることが大切です。
参加者の幅を広げるには、部署問わず参加できるようにしたり、社外にも周知できるようSNSやWebサイトを積極的に活用したりするとよいでしょう。社内外から参加者が集まることで、さまざまなアイデアが生まれるだけでなく、企業イメージや知名度のアップにもつながります。

8-3.アイデアを否定しない

アイデアソンの場では、どのようなアイデアであっても否定の意見を出さないように注意してください。
アイデアソンは討論をする「ディベート」ではなく、議論をする「ディスカッション」が基本となっています。
そのため、自分のアイデアが反対されてしまうと積極的に意見を発信しづらくなり、本来の目的を達成できなくなるおそれがあります。そのアイデアが実現できるかどうかは、ブラッシュアップをする段階になってから考えるのがベターです。

8-4.プロの力も活用する

社内で初めてアイデアソンを開催する場合や初心者が多く集まっている場合は、プロの力を活用するのもおすすめです。
新規事業の開発に詳しい人材をファシリテーターやメンターとして呼ぶことで、ビジネスにつながるような有意義なディスカッションにつながりやすくなります
また、プロのノウハウに触れることで、参加者のスキルアップやモチベーション向上も期待できます。

8-5.次のアクションも考えておく

アイデアソンはただ開催するだけでなく、事業につながるようなアクションをあらかじめ考えておくことが大切です。
普段は接点のない多様な人材が集まる点は魅力的なものの、単なる交流会で終わっては意味がありません。
アイデアソンで出たアイデアをもとにハッカソンを開催したり、事業化に向けてさらにブラッシュアップをしたりするなど、アイデアソン以降の展開も企画しておくことがおすすめです。

9.アイデアソンの成功事例

9-1.エンターテックアイデアソン

https://eiicon.net/about/entertech-ideathon/

「エンターテックアイデアソン」とは、宮城県仙台市と仙台市を拠点とする楽天ゴールデンイーグルスが2019年2月に共同開催したアイデアソンです。このアイデアソンでは、楽天ゴールデンイーグルスの知名度アップやファン・地元とのコミュニケーションを目的として、仙台市の活性化やスタジアムソリューションに関するアイデアを募集しました。ここで出されたアイデアは球場施設や仙台市で実証実験がおこなわれ、アイデアソンだけでなくその先の展開にもつながっていきました。

9-2.新しいまちづくりアイデアソン

参考:https://www.mlit.go.jp/plateau/journal/j046/

「新しいまちづくりアイデアソン」とは、堺市と国土交通省による3D都市モデルの整備・オープンデータ化プロジェクト「PLATEAU」によって共同開催されるアイデアソンです。堺市の利便性向上や街の魅力を発信することが目的で、3D都市モデルのオープンデータの活用に取り組んでいます。地域の活性化だけでなく福祉や教育・歴史などにも力を入れており、多様な市民の巻き込みを狙っています。

9-3.FUJI HACK

参考:https://www.fujitsu.com/jp/microsite/fujitsutransformationnews/2024-02-20/01/

「FUJI HACK」とは、大手電機メーカーの富士通が2014年から毎年開催しているアイデアソンです。新規事業の開発が目的で、毎回100名を超える多様な参加者がディスカッションに参加しています。ここで生まれたアイデアは社内独自のプログラムによって投資の仕組みが整えられ、実際の事業につながっている点が特徴です。そのほかにも富士通では、地域の課題解決や顧客との関係構築を目指したアイデアソンを定期的に実施しています。

9-4.PLATEAU2023アイデアソン

参考:https://www.mlit.go.jp/plateau/journal/j043/

「PLATEAU2023 アイデアソン」とは、2023年8月に香川県と静岡県で共同開催されたアイデアソンです。PLATEAUはサイバー空間のひとつで、災害や交通のシミュレーションなどデジタルツインを実現するために活用されています。このアイデアソンは地域の課題解決が目的で、PLATEAUを有用するためのさまざまなアイデアを集めることを目標としました。

9-5.XR LearninG IDEATHON TOKYO

参考:https://www.moguravr.com/xr-learning-ideathon-tokyo-report/

「XR LearninG IDEATHON TOKYO」とは、2023年4月に集英社とデロイトトーマツコンサルティングが共同開催したアイデアソンです。集英社のXR技術を活用した職業体験を目的として、就活をする大学生や大学院生を対象に実施されました。1週目はオンラインセミナー、2週目以降はオンラインで企画を進めるといったように、約3週間に分けて実施された点が特徴です。

10.まとめ

本記事では、アイデアソンについて具体的な進め方や成功させるためのポイント、実際の成功例について解説しました。
アイデアソンは、もともと「アイデア」と「マラソン」を掛け合わせた造語で、アメリカのIT分野で誕生した手法です。似たような意味を持つ「ハッカソン」とは異なり、アイデアソンは専門的な技術がなくても参加できるためハードルが低く、多種多様な人材によってアイデアが生まれやすいといった魅力があります。
また、少人数のグループに分かれてディスカッションをするため、参加者は主体性を持ってテーマに取り組める点も大きなメリットです。

ただし、アイデアソンの認知度はまだ高いとはいえず、正しい手法を理解している方も少ないため、最初に前提条件をすり合わせておく必要があります。
自社だけで開催するのが難しい場合は、プロの力を借りるのもおすすめです。また、他社や行政の成功事例を参考に、自社の状況に合わせて展開していくのもよいでしょう。

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