マーケティングコンサルティングとは?サービス内容と依頼先選びのポイントを紹介

世界情勢や経済の状況が目まぐるしく変化するなかで、企業が生き残るには経営や事業計画の見直しを行い、適切なマーケティング戦略の実行が常に求められます。しかし、マーケティング戦略は多様化しており、自社に即した立案は容易ではありません。
また、従来の営業手法を改善したいものの、どのように進めればいいかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで活躍するのが、マーケティングコンサルティングです。マーケティングに精通した外部の専門家によって、市況や顧客ニーズに合わせた適切な施策を提案してもらえます。
ただし、コンサルタントによって専門分野や領域が異なるため、自社の課題や目的に応じてコンサルタントを選ぶことが大切です。
本記事では、マーケティングコンサルティングの概要や主なサービス内容、依頼先選びのポイントについて解説します。マーケティングのコンサルティング会社をお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.マーケティングコンサルティングの概要

1-1.マーケティングコンサルティングとは

マーケティングコンサルティングとは、企業が自社の商品・サービスの市場を拡大するためのアドバイスや活動を支援することです。企業によっては、顧客のターゲット層が曖昧になっている・顧客のニーズを満たせていない・適切な広告や販売促進ができないといった、マーケティング上の課題を抱えているケースも散見されます。
どれだけ優れた商品でも、マーケティング戦略がうまく立てられなければ顧客への適切なアプローチができず、認知度や売上の向上にはつながりません。
そこで、マーケティングコンサルティングでは、企業の課題を解決するためにさまざまなサポートを実施します。自社や競合他社の状況を調査・分析したうえで、ブランド戦略やキャンペーンを打ち出すなど、マーケティング活動を通じたビジネスの成長促進を目指しています。

1-2.マーケティングとは

マーケティングとは、自社商品・サービスが売れる仕組みをつくるために、顧客のニーズに合わせて情報を届け、販売を促進する活動です。マーケティング領域といっても範囲が広く、市場調査・競合調査・ブランディング・広告宣伝など多岐にわたります。
実際の業務においては、調査結果をもとに市場や顧客を分析し、戦略を立ててプロモーションを行い、その結果をもとに改善を繰り返すのが基本的な流れです。
マーケターは、自社の商品・サービスの市場拡大を目的としているため、自社の内側から施策を考案する傾向にあります。

1-3.コンサルティングとは

コンサルティングとは、クライアントのさまざまな相談に乗りながら、課題解決に向けたアドバイスや支援をすることです。
経営陣に向けて経営や事業に関する戦略を提案するため、幅広い知識や経験が求められます。
かつては、コンサルティング事業を専門とするコンサルティングファーム所属のコンサルタントがほとんどでしたが、近年では個人で活動している人も多くいます。
このように、コンサルタントの働き方が広がったことから、企業の規模に関わらず案件に応じて手軽にコンサルを依頼できるようになりました。

1-4.マーケティングコンサルティングの需要

新型コロナウイルス感染症の影響で、マーケティングコンサルティングの需要は急激に拡大しました。
主な原因として、消費行動が世界的に変化し、既存のマーケティング手法や営業手法では十分な対応ができなくなったことがあげられます。
たとえば、コロナ禍でインターネット通販の需要が高まり、高額な商品でもスマホから簡単に購入する人が増加しました。
また、SNSの利用者も増えており、SNS経由で商品を購入したり、お店を探したりするケースも一般的になっています。このような消費のオンライン化に対応するためには、新しいツールやノウハウの導入が必要不可欠です。
ところが、社内リソースだけでは立案できる戦略が限られてしまうため、外部から豊富な知識を持つ人材を呼んでコンサルティングを依頼する企業が増加しています。



2.マーケティングコンサルタントの仕事内容

2-1.マーケティング課題を抽出する

市場調査のデータなどを分析し、クライアントの目標を達成するうえでのマーケティング課題を洗い出します。
たとえば、リードを獲得できていない・競合他社に比べて商品の認知度が低い・Webサイトを適切に運営できていないといった、課題が該当するでしょう。
このような課題を抽出してクライアントに共有し、目標達成に向けた解決策を提示していくことになります。

2-2.マーケティング戦略を策定する

クライアントの課題を抽出できたら、それを解決するための具体的なマーケティング戦略を策定していきます。市場動向や競合の分析・セグメンテーション・ポジショニングなどの手法を活用し、最適な計画の提案が重要です。
課題解決に直接関わること以外でも、新商品の開発に向けたターゲット市場の選定やプロモーション戦略の立案、顧客関係管理システムの導入などもあわせて検討していく必要があります。

2-3.マーケティングの最適化を行う

戦略の立案とともに従来のマーケティング手法を見直し、課題解決につながるよう修正していく必要があります。
たとえば、デジタルプラットフォームを効果的に活用するために、コンテンツマーケティングや電子メールマーケティングなどを提案し推進していくとROIの最大化に効果的です。

2-4.広告宣伝を行う

自社の商品・サービスの認知度を上げるために、効果的な広告宣伝を企画します。顧客のターゲット層や販促予算にもとづいてプロモーション戦略を立案するほか、ときにはクライアントに代わりに広告デザインなどのコンテンツ制作も必要です。
もともとは、マスメディアやセールスプロモーション広告が主流だったものの、現在ではインターネットの検索広告やソーシャルメディアやオウンドメディアを活用するコンテンツマーケティングが普及しています。

2-5.施策後の効果検証を実施する

マーケティングコンサルティングでは、戦略の策定だけでなく施策実行後の効果検証の実施も一般的です。顧客行動データ・市場調査・キャンペーンのパフォーマンスデータなどを分析して戦略の効果を測定し、必要に応じて改善策を提案します。
効果検証は、売上の増減だけでなく、認知度の向上や見込み顧客の獲得も大切な効果のひとつです。一方で、効果が出ていても広告費用がかかりすぎている場合、費用対効果を見直す必要があります。



3.マーケティングコンサルタントの職種

3-1.CXマーケティングコンサル

CXマーケティングコンサルとは、CX(顧客体験)の向上を目的としたマーケティング戦略を提案・支援する仕事です。
CXは、2000年ごろから注目されているマーケティング概念で、顧客が商品の購入を通じて得た体験や感情をとくに重視しています。近年では、機能や品質で他社と差別化しづらくなったことから、競合優位性を高めるためにCXが注目されるようになりました。
顧客に感情的な価値を与えるために、コンサルタントはブランド定義や情勢における商品戦略を策定・提案を行います。

3-2.BtoBマーケティングコンサル

BtoBマーケティングコンサルとは、企業間取引のビジネスにおけるマーケティング課題の解決を支援する仕事です。
企業間取引は個人向けと比べて規模が大きくプロダクトサイクルが長くなりやすいため、マーケティング戦略の立案ではより深い検討が求められます。
さらに通常のマーケティング手法に加え、業務提携や協業等に関する知見も必要です。また、取引先は企業が中心になることから、1社に対し複数の営業担当で顧客獲得を狙うABM(アカウントベースドマーケティング)が行われることもあります。

3-3.BtoCマーケティングコンサル

BtoCマーケティングコンサルとは、企業・個人間のビジネス取引におけるマーケティング課題の解決を支援する仕事です。
取引先が個人になることから、マスマーケットを意識したマーケティング施策が求められます。また、顧客アンケート調査や生活者調査といった外部環境の分析に加えて、近年ではインターネット通販やSNSマーケティングに関する知見も必要になりました。
BtoCではより顧客の視点に立ったプロモーションが求められるため、コンサルタントはペルソナ設定やカスタマージャーニーマップ策定などの手法を取りながら戦略を立案しています。

3-4.デジタルマーケティングコンサル

デジタルマーケティングコンサルとは、デジタルプラットフォームを活用してマーケティング課題の解決を支援する仕事です。
デジタルプラットフォームとは、メールマーケティング・SNSマーケティング・デジタル広告・SEOなどが該当します。コロナの影響で消費のオンライン化が進んだことから、デジタルマーケティングは今後も需要の拡大が予測されます。
また、経済産業省が促進するDX化に合わせて、CRMやSFAなどを活用した業務効率化・高度化を実現する戦略の立案も必要です。

3-5.Salesforceコンサル

Salesforceコンサルとは、セールスフォース社が提供するCRMソリューションのパッケージ導入を専門とする仕事です。
Salesforce製品は世界最大級の規模を誇り、大企業・中小企業問わず15万社以上が導入しています。SalesforceコンサルタントはSalesforce導入に際して、業務やシステムの要件定義から基本設計・カスタム・運用保守まで一貫して支援します。

3-6.Webマーケティングコンサル

Webマーケティングコンサルとは、Webサイトなどを通じて見込み顧客を集客し、自社商品やサービスを購入してもらう仕組みづくりを支援する仕事です。
Webサイト経由で集客を促すために、SEO対策・デジタル広告・メルマガ配信・コンテンツ配信などを行うことから、サイト構築やWordPress・検索エンジン最適化など幅広い知見が求められます。
また、コンサルタントとは別にコンテンツ制作に特化したクリエイターチームを抱えている場合もあります。

3-7.広告運用コンサルタント

広告運用コンサルタントとは、デジタルメディア媒体への広告出稿・運用管理や、クライアントの広告運用をサポートする仕事です。
広告には、リスティング広告・ディスプレイ広告・SNS広告などさまざまな種類があります。
広告運用では、キーワード選定や効果測定などさまざまなツールを活用しながら、流入数や流入経路を分析して改善を繰り返していきます。



4.マーケティングコンサルで重視する4つの要素

4-1.製品・サービス(Product)

製品・サービスにおいては、顧客に対してどのような自社商品・サービスを提供するかを考案し、新商品開発や既存商品の改良につなげていきます。
顧客のニーズが多様化しているため、潜在的なニーズを満たして購入行動につながるような製品づくりが求められています。顧客のニーズや課題を分析する際は、STP分析や4C分析といったフレームワークが効果的です。

4-2.流通(Place)

流通においては、自社の商品・サービスを流通させる経路を検討し、ターゲットに合わせた流通戦略を策定していきます。
店舗や訪問販売といったオフラインだけでなく、ECサイトや各種メディアのようなオンラインの販路も活発化している点が特徴です。
よりコストを抑えて売上を上げられるよう、商品が顧客に届くまでの距離やアプローチの範囲を考慮して販路を設計する必要があります。

4-3.価格(Price)

価格では、顧客にとって適正な価格を自社商品・サービスに設定していきます。
顧客の購買行動を大きく左右する要因になるため、市場での自社や競合他社の立ち位置を分析したうえでの検討が必要です。
また、観光業界やホテル業界のように閑散期・繁忙期の差が激しい場合は、顧客のニーズに合わせて定期的に見直しをすることがあります。

4-4.販売促進(Promotion)

販売促進では、自社商品・サービスの認知度やブランド価値の向上を目的としたプロモーション戦略を策定します。
RFM分析(「最終購入日(Recency)」「購入頻度(Frequency)」「購入金額(Monetary)」という3つの指標で顧客をグループ分けする分析手法)・SWOT分析(内部環境と外部環境の軸とプラス要因とマイナス要因の軸による4象限の分析)・デシル分析(顧客の購入金額を元に上位から10等分して各グループの購入比率や売上構成比などを分析)といったフレームワークを活用しながら、テレビCM・インターネット広告などさまざまな媒体の中から、自社製品にもっとも効果的な販売促進チャネルを選ぶことが大切です。
また、多くのマーケティングコンサルタントでは、プロモーションのKPI策定から効果検証・改善まで一貫してサポートする傾向にあります。



5.マーケティングコンサルティングを依頼するメリット

5-1.コンサルタント人材の採用・育成コストを削減できる

外部にマーケティングコンサルティングを依頼することで、自社でコンサル人材を抱えるよりも採用・育成コストを大幅に削減できます。
コンサルタントは、高度なスキルや専門性が求められることから給与水準が高く、企業の規模によっては自社で採用できないケースも少なくありません。そこで、外部からスポットでコンサル人材を招集することで、最低限のコストでコンサルティングを受けることが可能です。

5-2.売上や顧客満足度の向上につながる

近年では消費行動が大きく変化し顧客のニーズが多様化したことで、自社のリソースだけではマーケティング戦略に限界が生じ始めています。
一方で、プロのマーケティングコンサルティングであれば豊富な実績やスキルを有しているため、より効果的な戦略のアドバイスや支援を受けることが可能です。
また、コンサルタントは顧客の潜在的なニーズや不満にも対応できることから、顧客満足度や売上の向上にもつながります。

5-3.外部から客観的な意見を得られる

社内でマーケティング活動を行うと、これまでの慣習や常識にとらわれてしまったり、内部の視点でしか戦略を判断できなくなったりすることがあります。
そこで、外部のコンサルタントを活用することで、第三者目線で客観的な意見をもらい、新たなアイディアを生み出すことが可能です。
また、プロからの意見であれば経営陣の理解を得られやすいため、最新のマーケティングトレンドを取り入れる際にも役立ちます。

5-4.リソース不足を解消できる

外部から専門的な知見を持つコンサルタントにアサインしてもらうことで、社内のリソース不足の解消に役立ちます。
たとえば、オウンドメディアや広告運用といったデジタルマーケティングを実施するには、コンテンツ制作のノウハウやクリエイターが必要です。
しかし、社内に該当する人材がいない場合でも、デジタルマーケティングのコンサル会社に依頼することで手間をかけずすぐに対応できます。

5-5.スピード感を持って課題を解決できる

外部からマーケティングコンサルタントをアサインすることで、自社の課題に対してスピード感を持って対応しやすい点も大きなメリットです。
社内のみで課題解決を目指す場合、他の業務に時間を取られてなかなか着手できなかったり、十分な知識やノウハウがなかったりするケースも少なくありません。
その点プロのコンサルタントであれば、専門的なスキルや実績を有しているため、社内のリソースを割かずスムーズな問題解決を実現できます。



6.マーケティングコンサルティングで失敗しやすいケース

6-1.目的が曖昧になっている

コンサルティングを依頼する目的やゴール像が曖昧な場合、コンサルタントから戦略の提案やアドバイスを受けても十分に活用できない可能性があります。また、何を成果とするのかが明確になっていないと、適切な情報共有ができません。そのため、あらかじめコンサルを受ける目的や目標を明確にすることで、課題解決へ向けて相互に取り組みやすくなります。

6-2.コンサルタントに依存しすぎる

コンサルタントに依存しすぎると、自社で意思決定できなくなる可能性があります。コンサルタントからアドバイスをもらいつつも、最終的な決定権は自社にあることを念頭に置いてください。また、ただコンサルを受けるだけでなく、社員全員がマーケティングスキルを習得するつもりでいることが大切です。

6-3.コミュニケーションが不足している

コンサルタントとのコミュニケーションが不足してしまうと、最終的に想定とは違う結果に着地するおそれがあります。また、コンサルタントのアドバイスをそのまま実行した結果、ステークホルダーとの関係性が悪化したケースも少なくありません。コンサルタントへの信頼は大切ですが、あくまでもサポート役であることを忘れないようにしましょう。すべてを丸投げするのではなく、定期的に進捗状況をチェックする場を設け、積極的にコミュニケーションを取りながらプロジェクトを進めていくことが重要です。

6-4.プロジェクトの期間が短すぎる

課題の規模に対してプロジェクトの期間があまりに短いと、難易度が上がり失敗につながりやすくなってしまいます。たとえば新商品を開発する場合、1〜2ヶ月という短期間で売上を急激に拡大させるのは容易ではありません。コンサルティングではPDCAサイクルを回しながら課題解決を目指すため、中長期的なスパンで目標を立てることが大切です。もし短期間で一定の成果を出したい場合は、中間目標の設定をおすすめします。



7.マーケティングコンサルティングの費用相場

7-1.コンサルティング会社へ依頼する場合

プロのコンサルタントが所属するコンサルティングファームに依頼する場合、費用相場は低価格帯で500万円・高価格帯で5,000万〜数億円程度です。
また、プロジェクト単位で契約を締結するケースが一般的で、どのくらい工数がかかるのか・専門性はどの程度かといった要素を掛け合わせながら報酬を算出します。

7-2.個人のコンサルタントに依頼する場合

個人のフリーコンサルタントに依頼する場合、費用相場は数十万〜400万円程度です。
コンサルティングファームとは異なり、個人単位の稼働時間に合わせて報酬が変動します。また、個人の場合は会社からコンサルフィーを徴収されず直接報酬を受け取れるため、正社員と比べて報酬単価が下がるケースが一般的です。



8.マーケティングコンサルティングの依頼先を探す方法

8-1.インターネット検索

インターネット検索では、複数の候補からコンサルティングファームや個人のコンサルタントを選べる点がメリットです。
コンサルティングファームの情報をまとめて紹介しているサイトも多く、主体性を持って選定できます。ただし、企業によって得意領域や担当分野が異なるため、それぞれ比較する手間がかかる点に注意しましょう。

8-2.コンサル選定支援サービス

コンサル選定支援サービスでは、自社に合ったコンサルタントをスムーズに選びやすい点がメリットです。
選定会社に依頼したい分野や自社の課題を伝えるだけで、簡単に手配ができます。また、信頼できるコンサルティングファームも揃っているため、高い成果を期待しやすい点もポイントです。



9.マーケティングコンサルタントを選ぶ際に確認すべきポイント

9-1.自社の目的とマッチしているか

コンサルティングを依頼する際は、自社のマーケティング課題とコンサルタントの得意領域がマッチしているか必ず確認しておきましょう。マーケティングといっても対応範囲は多岐にわたるため、曖昧な状態だとミスマッチになる可能性があります。また、何のためにコンサルティングを受けるのかを明確にしておくことも大切です。

9-2.コンサルタントの実績や得意分野

コンサルタントによって実績や得意分野が異なるため、自社が依頼したい分野・領域と近い経験があるか事前に確認しておくとよいでしょう。この部分が一致していると、コンサルティングがスムーズに進みやすくなります。また、有名企業の実績が多いコンサルタントでも、自社とマッチするとは限らない点は注意してください。

9-3.業界の知見やターゲットの理解があるか

コンサルタントを選ぶ際は、どのような業界・業種で実績があるかもチェックしておきましょう。自社が属する業界やターゲット層に知見があるコンサルタントなら、販売経路や価格決定などでより効果的な戦略を立てやすくなります。また、市場調査や分析にかける時間を削減できるため、費用対効果が高くなる点もメリットです。

9-4.コンサルティング費用は妥当か

コンサルティングファームやコンサルタントによって費用が異なるため、提示された金額が妥当かどうか事前に確認するようにしてください。また、高額な報酬を設定しているからといって、必ずしも優秀なコンサルタントとは限りません。相場感を知りたい場合は、複数社に見積もりを取って比較するのがおすすめです。

9-5.コンサルタントとの契約形態

コンサルタントに対しては、コンサルティングファームに所属している場合もフリーコンサルタントの場合も、発注元企業と準委任契約を結ぶのが一般的です。ただし、どちらも発注元企業とは雇用関係はありません。また、フリーコンサルタントは正社員と比べて立場が弱くなりやすいため、契約書を用いて対象業務や報酬支払時期などを取り決める必要があります。

9-6.コミュニケーションはスムーズか

コンサルティングの効果を最大限発揮するには、コンサルタントとの適度なコミュニケーションが必要です。どれだけ優れた提案内容でも、コンサルタントとのコミュニケーションがうまく取れないと趣旨を理解できず、思うように戦略を進められない場合があります。マーケティングコンサルを依頼する際は、営業担当だけでなく実務担当者とも顔を合わせておくとよいでしょう。



まとめ

マーケティングコンサルティングを利用することで、企業の課題をヒアリングしたうえで、市場や競合他社の分析・ニーズ調査・新商品の設計・プロモーションなどのマーケティング戦略を一貫して提案してもらえます。
専門性が高いコンサルタントが多く、外部から客観的な意見を提供してもらえるため、自社でマーケティングを実施するよりも効果的な戦略を打ち出しやすいでしょう。
また、人材採用や育成の手間も省けるため、全体的にみるとコスト削減につながる点もメリットです。ただし、企業とコンサルタントのコミュニケーションが不足してしまうと、お互いが想定するゴールとずれてしまい、思ったような結果を出せないおそれがあります。
コンサルタントには依頼に至った経緯や背景を伝えたうえで、丸投げにせず定期的に情報を共有し合うことが大切です。マーケティングコンサルティングの依頼を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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